【2021年秋ドラマをデータで語る!】ドラマ好き社員による初回放送分析座談会

掲載日:2021年11月12日

毎クール話題作が続くテレビドラマ。2021年秋ドラマも面白そうな作品が続々と登場しています。そこで今季も、TVISION INSIGHTSでテレビをデータで読み解くプロが集結!

2021年秋ドラマの初回放送をテーマに、テレビの前にいる人に注視されているドラマについて、視聴者の行動や放送枠、キャスティングなど独自の角度から分析してみました!

参加者プロフィール

営業

入社半年のフレッシュなメンバー。データに対するユーザー目線の反応が新鮮だ。ほぼ全作品見ているのでは、というほどあらゆる作品をチェックするドラマオタク。

佐野

広報

TVISION INSIGHTSの広報担当。自身も生粋のドラマ好きで、とくに韓流作品にハマっている。いまのイチ押しは『賢い医師生活』遅ればせながら『イカゲーム』鑑賞中。10月期は『日本沈没‐希望のひと‐』が面白い!

石川

司会 エディター

9歳のとき刑事ドラマにハマったことがきっかけでドラマオタクの道へ。大学ではテレビドラマ研究を専攻し、いまはIT、マーケティング、作品分析と三方向からドラマを読み解くことをライフワークとしている。10月期は『最愛』推し。

今回分析に使った指標:注目度

注目度とは、「テレビの前にいる人がちゃんとテレビを見ている割合を測る指標」で、注目度50%というのは仮に100人がテレビの前にいたら、50人がちゃんとテレビを見ていたということを表します。
※初回放送のみ計測。

目次

主演・田中圭×主題歌・BTS『らせんの迷宮』が1位

──それでは秋ドラマ初回放送の「個人全体」の注目度を見ていきましょう。

佐野:10月期は1位『らせんの迷宮』、2位『ラジエーションハウスⅡ』、3位『<土ドラ>顔だけ先生』の順序ですね。

:中でも『らせんの迷宮』と『<土ドラ>顔だけ先生』は視聴率はそれほど高くないですが、視聴者の注目度が高いのが特徴です。

 ──1位『らせんの迷宮』は、田中圭さん、安田顕さん主演の刑事ドラマですね。

佐野:このドラマはもともと2020年4月期に放映が予定されていたのですが、新型コロナの影響で放送が延期されていました。幅広い年齢層に人気の田中圭さんは、『ナイト・ドクター』に続き2クール連続出演です。

:全体ランキングだけでなく、女性のランキングでも1位に入ってます。

 ──テレビ東京系列、金曜夜8時というこの放送枠をどう見ますか?

:もともとこの枠はF2(35‐49歳女性)、F3(50歳以上女性)層にとても人気の放送枠なんです。以前から小泉孝太郎さん主演の『警視庁ゼロ係』や、北大路欣也さん主演の『3匹のおっさん』などが放送されていました。中高年層に人気の俳優をキャスティングした、シリーズものの刑事ドラマが多い枠ですね。

緊急事態宣言が解除された後、パートナーが夜出かけるようになって夕食後のひと休みに見ている方が多いのかも知れません。

主題歌がBTSだった点や、初回放送時は裏番組の『ミュージックステーション4時間スペシャル』がひと段落した時間帯だったことも影響しているかもしれないですね。

 ──『<土ドラ>顔だけ先生』も深夜帯ですが、3位に入っていますね。

佐野:このドラマも視聴率はそう高くないのですが、注目度は高かったんです。若年層に人気のWebバラエティー『オオカミくんには騙されない』のMCを務めていた神尾楓珠さんが主演です。

:このドラマはM2(35‐49歳男性)、M3(50歳以上男性)など男性人気が高く、F2(35‐49歳女性)の間でも1位ですね。『めざましテレビ』の歴代最長お天気キャスター・阿部華也子さんが主要キャストに入っていたこともあって、男性人気に繋がったようです。

佐野:阿部さんは2年連続でORICON NEWSの「好きなお天気キャスター/天気予報士ランキング」で1位となった方ですね。

 ── 時間帯・視聴者層にマッチしたキャスティングがやはり番組の注目度に影響するんですね。

人気キャストで仕事と医療、恋愛を描く『ラジエーションハウスⅡ』

 ──視聴率と注目度のバランスが良かったのは、『ラジエーションハウス』と『日本沈没─希望のひと─』でした。『ラジエーションハウスⅡ』は窪田正孝さん、本田翼さん主演の医療ドラマの続編です。

佐野:月9枠は、7月クールでも2位に入っていましたね。若年層に人気のキャストがそろっていたことが、視聴率と注目度のバランスの良さに繋がっているようですね。

:そうですね。『ラジエーションハウスⅡ』は全属性でランキングの上位に入っています。キャスティング面では、女性人気の高い窪田正孝さん、劇団EXILEの鈴木伸之さん、そして男性人気の高い本田翼さん、広瀬アリスさんの影響が大きかったのではないかと思います。

ストーリーとしては、お仕事、恋愛、医療と視聴者の注目が集まりやすい要素がそろっています。パート1の人気が高かったので、パート2の期待も大きかったんじゃないでしょうか。

パート2の放送開始に合わせて、パート1を再放送していたことも注目度を高める効果があったと思います。テレワーク中で在宅勤務をしている方の中には、仕事の息抜きに再放送を見た方もいたかもしれません。

 ── 同じく視聴率と注目度のバランスが良い、日曜劇場『日本沈没─希望のひと─』はいかがですか?

佐野:重厚な原作にキャストも豪華で、安定感がありますよね。

:男性人気が高いのが特徴的です。男性の全体ランキングで1位ですね。原作ファンやかつての映画ファンの注目度も高かったのではないでしょうか。ちなみに、私の両親もこのドラマに注目していますね。

ただ、同じ日曜劇場の『半沢直樹』『陸王』『ドラゴン桜』などに比べて、地質学などに関する専門用語が多く、難しいと感じた人が多かったかも知れません。女性にはなじみの薄いテーマだったことも、相対的な男性支持に繋がったように思います。

女性人気は杉咲花主演の『恋です!』

──次にF1層(20‐34歳女性)のランキングも見てみましょう。『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』が入っていますね

:そうですね。トップ10に『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』『ラジエーションハウスⅡ』『婚姻届に判を押しただけですが』『最愛』と恋愛要素の入ったドラマが4作入っています。

佐野:とくに『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』が1位なのは特徴的ですよね。この日本テレビ水曜10時の放送枠は、前クールの『ハコヅメ』も女性人気が高かった印象です。

:この作品は、杉咲花さんと杉野遥亮さんの恋愛模様にもキュンキュンくるんですが、視聴者が画面の前でじっくり見たくなる要素がたくさんあると思うんですよ。

 ── じっくり見たくなる要素とは?

:このドラマは弱視の盲学校生と、不良少年の恋愛を描いています。日常生活ではなかなか細やかに想像しにくい弱視の方の暮らしを、自身も視覚障害を持つお笑いタレント・濱田祐太郎さんが解説してくれるコーナーがあるんです。

例えば、初回は五感についての話でした。視覚は主張が強く五感の中でも絶対王様なんですって。他にも、どのくらいの範囲が見えるかなどを当事者目線で解説してくれるなど、ドラマの世界の理解が深まるなと感じました。この解説シーンが1話に1回入るんです。

ドラマ全体として、障がいのある方の日常を「普通に街で暮らしている生活者として普通に描く」というトーンで取り上げていて、見ていて初めて知ることも多かったです。

 ── 『恋です!』の放送中って、キャスト名やストーリーのキーワードがTwitterトレンドに入っている印象がありますよね

:確かにそうですね……! 若年層が見ているせいか、トレンドに入りやすい印象があります。杉野遥亮さん、劇団EXILEの鈴木伸之さん、戸塚純貴さん、古川雄大さんらが出演されています。女性出演者としても、「めるる」こと生見 愛瑠さん、ファーストサマーウイカさんがでていますね。

佐野:鈴木伸之さんは『ラジエーションハウスⅡ』にも出ていますね。私自身、『恋です!』は視聴者として見ていて素直に面白かったです!

 ── ニュースで話題になることも多い『最愛』はいかがでしょう?

:『最愛』は10月のParavi再生数人気ランキングでも1位を獲得していますね。
『Nのために』『夜行観覧車』など過去のTBS金曜10時枠を制作したスタッフによる、完全オリジナルドラマとして注目度が高いですよね。次の展開を予測できない、サスペンスならではの面白さと、主人公同士の関係性がどう変わるかわからないハラハラさにハマる視聴者が続出しています。

私自身も毎週楽しみに見ています!

── どのドラマもこれからの展開が楽しみですね!

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